白内障とは
白内障とは目の働きの中でレンズの役割を担っている水晶体に濁りが発生しモノが見えにくくなる病気です。
透明である水晶体が濁る事で光がうまく通過できなかったり、光が乱反射して網膜に鮮明な像が届かなくなり、視界がぼやけ視力が低下します。
原因
最も多いのは加齢に伴う白内障です。個人差はありますが、水晶体の濁りは誰にでも起きる老化現象であり６０歳を過ぎると多くの方でわずかながら白内障になりはじめるとされています。
急に進行する事はありませんが、濁ってしまった水晶体は元の状態には戻りません。軽度な場合は生活にそれほど支障はありませんが、重度になるとモノが見えにくくなったり霞んだりと、生活に不便さを感じるようになってきます。
治療
白内障の治療には点眼薬による薬物治療と白内障手術があります。
症状が軽微な段階では点眼薬による治療も検討しますが、症状が改善するわけではなく、病気の進行を食い止めるための治療となります。
進行してしまった症状の改善には白内障手術を行う必要があります。その場合には患者様の視力、ご職業やライフスタイル、緑内障や他の眼疾患の有無などを総合的に判断し、適切な時期に白内障手術のご提案をさせていただきます。
白内障手術
当院では、日帰りでの白内障手術を行っておりますので入院の必要はありません。
手術は点眼による局所麻酔で行います。痛みもほとんどなく通常の白内障手術であれば約10分程度で終了しますので安心して手術を受けていただくことができます。
当院では通常「単焦点眼内レンズ」における白内障治療に加え、「多焦点眼内レンズ」での手術も実施しています。患者さまの症状や状態に合わせて最適な治療を提供できる体制を整えています。
手術の流れ
白内障手術では濁った水晶体を超音波で粉砕して取り除き、代わりの人工水晶体となる眼内レンズを挿入します。
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点眼での局所麻酔後、水晶体を包んでいる袋(嚢)を切開します。
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濁った水晶体を砕いて吸い出します
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眼内レンズを折りたたんで挿入し固定する
手術後は安静な状態で過ごしていただき体調に問題がなければご帰宅いただけます。
また手術後の一定期間は日常生活における制限や翌日以降挿入した眼内レンズがきちんと収まっているか、また度数が合っているか、合併症が現れていないかなどを確認するため定期的な通院が必要となります。
後発白内障
白内障手術の数ヶ月後から数年後、白内障が再発したかのように視界がかすんで見えにくくなることがあります。これは眼内レンズを固定するために残した水晶体嚢の後嚢が濁ることで発生する症状で、後発白内障と呼ばれています。
こうした症状に対しては、レーザー光線を照射して後嚢の一部を除去するだけで治療が完了し、通常はすぐに視力が元の状態へと回復します。